コラム

サーバーラックとは?サーバーアンラックの費用とアンラック作業の注意点

主に法人利用の場合、一度にサーバーを数台必要とする場合が多いため、サーバーを安全に設置して利用するために、サーバーラックの存在は欠かせないものです。今回は、サーバーラックの基本と、古くなったサーバーの廃棄の際などに知っておきたいサーバーアンラック作業の注意点、サーバーアンラック作業にかかる費用などについて解説します。

サーバーラックの基礎知識

まずは、サーバーラックとは何なのか、その基礎知識をおさらいしましょう。一般的なラックとの違いやその役割、サーバーラックを利用することのメリットなどを解説します。

サーバーラックとは?

サーバーラックは、企業などで主に用いられるサーバーなどのコンピュータ機器を設置しておく専用棚です。
企業では膨大な数のコンピュータ機器を使用します。そのため、サーバーやストレージ、ネットワーク機器も多くのものを必要とします。それらはまとめて社内のサーバー室など、コンピュータ機器をまとめて設置しておく専用の場所に設置するのが一般的ですが、その際に必要な棚をサーバーラックと呼びます。
サーバーラックはサーバーなどのコンピュータ機器全般を設置するための棚ですが、EIA規格では奥行きの規定がありません。サーバーラックにサーバーを設置するは、奥行きなどをしっかりと確認しておくことが重要になります。

サーバーラックの役割

サーバーラックは一般的なメタルラックなどと比べ、通気性の良い設計になっています。コンピュータは熱に弱く、通気性が悪い環境に設置してしまうと物理的エラーが生じやすくなってしまいます。サーバーラックは壁面がメッシュになっているものなど、空気が通りやすく熱を逃がしやすい構造になっているため、一般的なラックに設置するよりもコンピュータの機動環境がより良くなります。
また、サーバーラックにコンピュータ機器を設置することで、機器同士を重ねて設置したりしなくとも省スペースに収納することができるようになります。縦のスペースにサーバー、ネットワーク機器、ストレージなどをまとめて収納しておくことができるので、オフィスフロアにそれほどスペースが取れなくてもスペースを有効活用することができます。
さらに、それらの機器をまとめて収納できることから、管理やメンテナンスもしやすくなります。万一トラブルが発生してもメンテナンスをまとめて早急に行うことができるため、復旧までの時間を短縮することができます。
機器だけでなくケーブルなどの配線類も、それほど延長する必要もなくすっきりとまとめておくことができるので、見た目にも煩雑さがありません。
さらに、鍵付きのサーバーラックなどもあるので、セキュリティ面でも安全です。法人利用のサーバーやストレージには膨大な数の個人情報が保存されています。鍵付きのサーバーラックを選べば、そのような大切なデータも厳重に管理することができます。

サーバーの撤去やサーバーアンラック作業の注意点

不要になったサーバーや移動したいサーバーをサーバーラックから撤去することを、「アンラック」といいます。ここからは、自分でサーバーをサーバーラックから撤去、アンラックする際に気をつけたい注意点を3つ解説します。

撤去しないサーバーへの物理的なダメージを避ける

複数のサーバーを組み合わせて活用している企業では、数台のサーバーラックを設置している場合も多く見られます。特に不要になったサーバーの廃棄する際のアンラック作業では、廃棄しないサーバーに影響を与えないように作業することが重要になります。
アンラック作業は、サーバー室などコンピュータ関連機器をまとめて保管している専用スペースでの作業となるため、その大敵となるのが静電気と水分です。コンピュータ関連機器の正常な動作を維持するためには、サーバー室内の温度を一定にしておく必要があります。また、湿度が高い環境では機器の結露も生じやすくなります。冷却剤の漏れなども生じる可能性があるため、床やケーブルなどが濡れてしまいやすくなります。そのため、サーバー室は基本的に低温・低湿度を保っておく必要があるため、非常に静電気が生じやすくなるのです。
静電気や水濡れは電子機器の故障の原因に直結します。他のサーバーやコンピュータ機器への物理的なダメージを避けるために、アンラック作業の際にはサーバー室全体の環境に気を配るようにしましょう。

廃棄サーバーはデータ消去を忘れずに

不要になったサーバーをアンラックして廃棄する際には、サーバーの中にあるデータを完全に消去する必要もあります。サーバーにデータを残したままサーバーを処分してしまうと、個人情報流出の原因となってしまう危険性があります。
特に企業で使用している法人利用のサーバーの場合は、顧客情報や取引先の情報など膨大なデータが保存してあります。適切な対処を行わずに廃棄してしまい、個人が不利益を被った場合、原因を作った企業やその社員は厳罰や罰金を負うことが個人情報保護法で定められています。
コンピュータ上からデータを日頃から消去するようにしていたとしても、復元ソフトなどを使うことで簡単に復元できてしまいます。不要なサーバーからは必ずデータを完全消去してから廃棄するようにしましょう。

煩雑な配線作業は自力で行わない

サーバーやコンピュータ関連機器が大量に保管してあるサーバーラックには、複雑な配線が施されています。大量の配線が床に固まっていたり、棚の上で絡まっていたりといった状態だと、アンラックの際にも絡まってしまい、煩雑な手間が生じやすくなります。
大量の配線を社内スタッフだけで取り外したり、サーバーラックの移設の場合などにまた一から配線しなおしたりするとなると、不安な点が多くなります。正しい配線が行われないと安全上の観点からもセキュリティ面からもダメージを受けやすく、致命的なトラブルが生じてしまう危険性もあります。
サーバーの撤去・アンラック作業に伴う配線の取り除きや再配線といった作業には、専門的な知識が必要です。自力で無理に行うのではなく、専門の業者に依頼して行ってもらうようにしましょう。

サーバーのアンラックの費用相場はどれくらい?

サーバーのアンラックを業者に依頼する場合、気になるのが費用です。一般的に、サーバーラック1台につき、アンラック作業の費用は10,000~30,000円程度はかかるのが相場です。サーバーの廃棄や移設などの場合、そこに加えて不要なサーバーの廃棄費用や運搬費用、サーバー内のデータ消去にかかる費用なども追加されるため、作業が増えれば増えるほど費用もかさんでしまうことになります。
費用をできるだけ抑えたいと考える場合、アンラックだけを業者に依頼するのはかえって費用がかさんでしまう可能性があるのでおすすめしません。運搬などは自力で行うことを考えたとしても、データの完全消去は業者に頼んだ方が確実ですし、機器への物理的なダメージを考慮すれば、運搬も専門業者に依頼した方が安心です。
それぞれの作業を別の業者に依頼することになってしまうと、費用がどんどんとかさんでいきます。
サーバーの移設や廃棄のためにアンラックをお考えの場合は、分離発注よりも全ての作業を一括発注で行う業者を選んだ方が費用を抑えることができ、安全にアンラックを行うことができます。

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